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zoom RSS ★慈雲寺の5月★山梨県・塩山より・・・

<<   作成日時 : 2014/05/10 01:06   >>

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4月のイトザクラに酔った慈雲寺
5月の花を眺めに再訪しました。

碧く輝く空のもと
さまざまな花たちが競うように
咲いています。

静かになった境内の佇まいも
一段と心地よく
ゆっくりお抹茶をいただいた午後。


慈雲寺の楓



慈雲寺3



アヤメ




慈雲寺の庭

△奥のイトザクラは新緑の葉を揺らしています。



慈雲寺の庭2




ハナミズキ

△ハナミズキがたくさんの花をつけて・・・


どこからともなく濃厚な香りが漂い
香りに惹きつけられて境内をめぐると
そこにはドキッとするような満開の牡丹

牡丹



像
イトザクラの向かいにはこんな可愛い石像も・・・


庫裡を抜けて裏手に廻ると
一面、八重桜の花びら

慈雲寺の庭2


その奥には樋口一葉の記念碑

一葉碑


ここ、慈雲寺は一葉ゆかりの地。
お花見の時に見落とした素晴らしい幸田露伴の文章が読み取れ、
案内板から書き起こしてみると、難しい漢字表現はあるものの
才ある作家一葉に愛を以て書かれた露伴一流の文章と感じ入る。


樋口一葉女子文学碑

この碑は大正十一年(1922年)一葉女史の文才を偲びて建てられたものである。
題額は東宮御学問所御用掛杉浦重剛、撰文は芸術院会員幸田成行(露伴)
書は宮中御所出仕岡山高陰にて、当時も新しい形の碑文で、
日本最高の文学碑といわれている。

杉浦重剛額
一葉女史名は夏子樋口氏則義の第二女なり母は古屋氏瀧子則義は甲斐國東山梨群大藤村の人壮?志を立てて江戸に出で仕へて幕吏となり次いで職を東京府廳に奉ず女史明治五年三月二十五日麹町山下町官舎に生る幼にして聰慧(そうけい)深く父の愛する所となる年十五中島歌子に就いて和歌を學ぶ學芸日月に進み歌子又其大成を期す二十年夏嫡兄病みて死す
父女史を器とするを以て女史をして家を承けしむ二十二年七月父歿す女史の世路の険艱(けんかん)に當りて孤高の性の却て多く苦しめるもこれより始まり人生の磨朧(まろう)に遭ひて俊逸の才の漸く鋭きを加えしもこれより始まり人生の窮窘(きゅうきん)数年女史終に文を以て世に問ふ
初は甚だ顧みられず然れども力めて息まず錐遂に嚢(のう)を出て米遂に栗を脱しぬ
濁江たけくらべ諸篇出づるに及びて擧世愕然嘖稍(がくぜんさくしょう)して奇才と為し佳作の続出せんことをぎょう望す悲しいかな天の才を與へて壽を與へざるや二十九年十一月十三日病を以て本郷丸山に終る享年二十五築地本願寺先瑩(せんえい)に葬る
女史逝いて後三十年になんとす今猶其文を読み其人を思う者多し今茲大藤村の人廣瀬弥七等女子の父母皆ここに出づるを以て碑を建てて女史を不朽にせんとす嗚呼女史其文や鋒発韵流(ほうはついんりゅう)其人や内剛外柔命薄けれども徳薄からず才名千載留まらん

大正十一年七月        文學博士幸田成行撰
                   岡山高陰書
平成八年四月         一葉会
(案内板より書き写し)




樋口一葉記念像

△こちらは肖像が新五千円紙幣に登場したことで
▽あらたに建てられた樋口一葉記念碑


記念碑

我が養家は大藤村の中萩原とて 見わたす限りは天目山
大菩薩峠の山々峰々垣をつくりて、西南にそびゆる白妙の
富士の嶺は、をしみて面かげを示めさねども
冬の雪おろしは遠慮なく身をきる寒さ・・・
(記念碑より書き写し)


慈雲寺2


ここ大藤の里は、明治の女流文学者として近代文学史上に
今もなお燦然と輝く樋口一葉女史の父母のふるさとである。

大正十一年、篤志家廣瀬彌七翁らが一葉女史の妹邦子の願いを
受けて、明治文壇の名だたる名士の賛助のもと一葉女史両親の
ゆかりのここ慈雲寺に、私財を投じて一葉女史の文學顕彰碑を
建立し今も多くの文学愛好家に親しまれている。

このたび、一葉女史の肖像が新五千円紙幣に登場したことを機会に
塩山市では一葉女史の志を市民の宝とするために特別顕彰を行い
その遺徳を讃えた。
「樋口一葉・心のふるさと塩山市」市民一人ひとりは、心の奥に
この言葉を温め地域の誇りとして抱いている。
いま、ここに一葉女史の見ることのなかった父母のふるさとへの
愛着と郷覚の念を秘めた作品「ゆく雲」の一節を碑文に刻み、
一葉女史と郷覚の人々との心の結びつきをいっそう深めるために
記念碑を建立した。

平成十七年十月二十九日  樋口一葉女史記念碑建設委員会
                    塩  山  市
                (案内板より書き写し)




樋口一葉

★樋口一葉
一葉は明治5年3月25日に樋口則義、たきの
次女として東京で生まれました。
明治22年に父を失った一葉は、一家の生計を
たてようと小説を書き始めました。
貧困に苦しむ中で「大つごもり」「ゆく雲」「にごりえ」
「たけくらべ」「十三夜」などを書き続けましたが、
明治29年11月23日に24歳の短い
生涯を閉じました。







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コメント(10件)

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お早うございます。

白壁と新緑・・日本らしさの代表ですね(^^)。
本当の自然のなかの五月晴れに冴えるハナミズキや野の花
何だか深呼吸したくなる(^^)。
あいべん
2014/05/10 05:43
おはようございます
塩山にこんな素晴らしい寺があるとは知らなかったです。慈雲寺というのですね。塩山といえば、恵林寺という印象が強かったです。その先の積翠寺も良かったです。今年は「花子」ブームで、甲斐も賑わいそうですね
ミックン
2014/05/10 06:03
komichiさん、こんにちは。
緑がぐんぐん濃くなって来て、同時に雨の季節が
近いことにも、思いをはせるようなこのごろですね^^
菖蒲の優雅さ、淑やかさに、若い頃はあまり関心が持てなかったのですが、
このごろは、とってもその出で立ちに心をくすぐられています。
同様に藤の花の良さも染み入ります。

昨日は、ありがとうございました。
実は、自宅にて、作家様に依頼された、
ギャラリー展示ご案内用の作品写真の撮影に詰めておりました。
お目にかかれず、心から残念ですが、
きっとまた・・と、思っております。
藤野にもまた、ふらりお出かけしたいと思ってます^^
みゆき
2014/05/10 11:54
華やかな賑わいを魅せていたイトザクラも、早葉桜ですか。
5月はサツキやあやめの花が盛りですね♪
空気も澄みきって、爽やかです。

komichiさん、一葉のゆかりの地を訪ねられましたか。
私も先日こちらにある「古今伝授の里」和歌文学館へ足を延ばしました。
文学に触れることも大切!と実感しました。
それにしても一葉は短命でしたね?たしか肺結核?
ハーモニー
2014/05/10 13:04
あいべんさん、こんばんは!
イトザクラの花の頃にはたくさんだった来客も、いまはすっかり静かになって、落ち着いてこのお寺を見物しました。
新緑に青空、気持ちのいい時間を過ごしました〜♪
komichi
2014/05/10 22:10
ミックンさん、こんばんは!
何年か前に訪れてから、今年も春に二回お花見にこちらの慈雲寺に来ました。いつ来てもどこか穏やかな雰囲気があって、好きなお寺です。
恵林寺は信玄ゆかりのお寺で、秋の紅葉も美しく好きです〜♪
komichi
2014/05/10 22:16
みゆきさん、こんばんは!
朝起きるたびに森の緑が濃くなって葉を広げています。
春の桜でにぎわった慈雲寺の境内もひときわ鮮やかな花たちが競うように咲いています。このお寺の庭にいるとなんだか気持ちが落ち着いて、いい気を感じます。
ちょうどよく点てられたお抹茶とお干菓子で、のんびり過ごしました。

花瓶の水を取り換えるのも大変になったという横浜に独り住む母に贈ろうと、みゆきさんのブログを見ていて決めていた素敵なドライフラワーの花籠をいただきました〜!
明日、母のもとへ届けようと思っています。
みゆきさんの写真からいつもイメージをわかせています〜♪
藤野へもどうぞふらっとお出かけください。
komichi
2014/05/10 22:39
ハーモニーさん、こんばんは!
花の命は儚くて…いまは新葉がゆらゆらとしていました。
静かな境内に咲き誇る5月の花たちのなんと晴やかなことと、ただただ眺めました。
こちらの慈雲寺は樋口一葉ゆかりの地で、こちらの記念碑を読んでみると、幸田露伴の簡潔でいながら一葉への賛辞を惜しまない文章に感動しました。お花見の時はつい花に気をとられて…今回じっくりこの記念碑を眺めました。
一葉の時代、女性作家はきびしい生活を余儀なくされたことでしょう。貧しさも体を弱くした原因のひとつだと思います。
komichi
2014/05/10 22:50
慈雲寺、春から初夏の花いっぱいの魅力的なお寺ですね。
これだけ花々が整備されているのが素晴らしいです。
花を眺めながら明治の文学の面影に浸る。心が豊かになりそう。
樋口一葉、昔「たけくらべ」を少しだけ読みました。しっかり読了してみたいなと思い始めました。
ミクミティ
2014/05/11 21:49
ミクミティさん、こんばんは!
春の慈雲寺とは、またちょっと違った趣の境内で5月の花を楽しみました〜♪花の手入れもよくされていて…とても寛いで過ごしました。
樋口一葉の新しい石碑に書かれていた「ゆく雲」を読みはじめました〜。
komichi
2014/05/11 22:30

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