ドキュメンタリー映画■ FAKE ■
小雨模様の朝
ドキュメンタリー映画■ FAKE ■
上映の始まった渋谷ユーロスペースへ。
2014年、ゴーストライター騒動の人
佐村河内守への自宅インタビューで構成された
森達也監督のドキュメンタリー映画。
18年間ゴーストライターだった新垣隆の
某週刊誌への暴露によって表れた真実と
佐村河内守からみた真実のちがい。
まったく嘘のない人生もないように…
この映画では確かな真実の提示はされず
マスコミなど一つの見方に走りがちな
怖さへの問題提示や障害者への理解など
さまざまな気付きの多い映画。
平日朝の上映時間にもかかわらず
満席のユーロスペース。
森達也監督、充実の作品。
ドキュメンタリー映画■ FAKE ■
製作年 :2016年
製作国 :日本
監督 :森達也
プロデューサー:橋本佳子
撮影 :森達也、山崎裕
編集 :鈴尾啓太
キャスト:佐村河内守
★公式サイト
http://www.fakemovie.jp/
「2014年にゴーストライター騒動で日本中の注目を集めた佐村河内守をとらえたドキュメンタリー。監督は、オウム真理教を題材にした「A」「A2」の森達也。聴覚に障害を抱えながら「交響曲第1番 HIROSHIMA」などの作品を手がけたとし、「現代のベートーベン」と称された佐村河内。しかし音楽家の新垣隆が18年間にわたってゴーストライターを務めていたことや、佐村河内の耳が聞こえていることを暴露。佐村河内は作品が自身だけの作曲でないことを認め騒動について謝罪したが、新垣に対しては名誉毀損で訴える可能性があると話し、その後は沈黙を守り続けてきた。本作では佐村河内の自宅で撮影を行ない、その素顔に迫るとともに、取材を申し込みに来るメディア関係者や外国人ジャーナリストらの姿も映し出す。」
eiga/comより
この記事へのコメント
衝撃的事件と云うかこれ程世間を欺き弱者を愚弄した
事件なので今でも記憶に残って居ますね。
この事件は当時とても大きく
各メディアで報じられていましたね~。
今回、森監督が佐村河内守さんと長時間にわたってインタビューを行ったドキュメンタリーで、当時報じられたメディアペースの報道では抜け落ちた側面を検証していて、興味深かったです。今、メディア リテラシーの重要性も言われているなか、鋭いドキュメンタリー映画だと感じました~。
(特に「文春」)きっかけになって、
世論がごく単純な一つの方向に誘導される
傾向が強く、大変気になってました。
その点、勇気ある映画だと思います。
ただ、正直言って、佐村河内氏ご本人には、
あまり同情できませんが…。
最近の極端に傾く傾向はちょっと危険だなぁ~と感じていて、このドキュメンタリーでも誰かを弾劾するというのではなく、それぞれの立場(今回は佐村河内氏)からみた感覚を捉えて、提示していました。
この佐村河内氏の件はアウトと思ってますが、この一件を追求することでいろんな事が見えるのかもしれません。
この方はあまりにも売れすぎた人なので みんなの記憶から消えることは少ないでしょう。
でも一般庶民が同じ目にあったら、またメディアがそのニュースに飽き他のモノに行かれたら 一般庶民に名誉回復の機会は奪われてしまったままなのかもしれない。
それが浮かび上がっている映画であって欲しい。
所謂大物には手を出せなくても、メディアが攻撃しやすいものには徹底的に打ちのめす報道は行き過ぎで、いま大事な何かを隠されているような勘繰りまでしてしまいます。
SNSでの炎上とか…人がヒステリックになっている感じが怖いです。
この映画の監督、森達也氏は人を白黒に分けることだけではない奥行を感じさせて進行して行き、その間、この映画を観る側が様々に想いを巡らすことになって、それこそがこの監督の狙いだったのだろうとも感じました。
う~ん、何とも後味の悪い話でした。。。
まぁ持ち上げたメディアに問題があるように思います。
最初のNHKでしたか、ここで何かを察し取れなかったものかと。
勝手に作り上げられたものと、本人の何故先の結果を想像しなかったのかと。
テレビの画面からみられる人となりは、多分一般的な人にはそれなりに見えるものだと、私は思いますが。きついですか?(笑)
私はあまりテレビを見ないのですが、時々よそのお宅で見ることもあり、とくにワイドショー的な番組はもうほとんど興味本位に煽り立てるように番組が出来ていて、ビックリします!
私は自分もかなりいい加減な人間ですから、100パーセントの正義などあまり信じられませんので、一方的に攻撃する姿勢に、ちょっと引いてしまいます~。
この事件(?)も当時かなりの話題になって、騒がれたと思いますが今もう一度当事者へのインタビューを通じて新たに見えてくるもの、やはり見えないものを考えるいい機会になりました。
テレビはかなり人となりを伝えると思いますけど、最初からストーリーをある程度作った中では白黒にはっきり色分けされてしまうような気がして、人の営みはそう単純なことだけではないのでは…などとひねくれ者の私は考えてしまいます~(笑)。
お騒がせした佐村河内守氏のドキュメンタリー映画があるのですね。
私は「交響曲第一番HIROSHIMA」のCD持ってます。フィギュアスケートの高橋選手も使用した曲でもありますよね?
出だしからインパクトのある音楽で「オオーッ!」と思ってしまうほどのエネルギッシュな曲です。
誰もが佐村河内氏の音楽だと信じてたはず。それが見事に見破られ、実は新垣氏の曲とは?
唖然としました!こういうこともあるのか!と。
嘘、偽りはいけませんね。
佐村河内守氏はどちらかと言えばプロジューサーの役割で実際の作曲は新垣氏であったようですが、なぜ18年間も双方ともその関係のままいたのかも不思議な気がします。
今回、森監督は長期インタビューでかなり深いところまで佐村河内守氏に迫りその実際の状況を検証する試みを行っていました。
その過程をドキュメントすることで見る側にも物事の事実の検証を求めているような側面も感じました。
100パーセントの黒もなければ100パーセントの白もないというのが私の感想です。