開館50周年記念■大仙厓展-禅の心、ここに集う■丸の内・出光美術館
曇り空の午後
銀座・綿本スタジオから歩いて…
丸の内の出光美術館で現在開催中の
■大仙厓展-禅の心、ここに集う■へ。
以前の展覧会でも感動した仙厓の作品と
今回は福岡市美術館や九州大学文学部の作品も
展示され、初めて観る作品もあり幸福。
博識な禅僧でありながら
市井の人と交じり、禅の哲学を
優しくユーモアのある表現で語る仙厓
つらい時、この絵を眺めるだけで
救われ、あたたかな感情が蘇ります。
開館50周年記念■大仙厓展-禅の心、ここに集う■
2016年10月1日(土)~11月13日(日)
毎週月曜日は休館(ただし月曜日が祝日および振替休日の場合は開館)
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日は午前10時~午後7時(入館は午後6時30分まで)
ハローダイヤル:03‐5777-8600(展覧会案内)
「笑いとユーモアを通して禅の教えをひろめたことで知られる江戸時代の禅僧・仙厓(せんがい1750-1837)。軽妙洒脱な作風を示す仙厓の作品は「禅画」の代表として、また最近では“かわいい”画としても人気を集めるようになっています。
仙厓が描いた作品や遺愛の品々は、住持をつとめた博多の聖福寺(しょうふくじ)や隠居所であった虚白院(きょはくいん)のある幻住庵(げんじゅうあん)に数多く伝わっていますが、それら以外では当館の初代館長・出光佐三が蒐集したコレクションをはじめ、仙厓ゆかりの地にある福岡市美術館コレクションや九州大学文学部コレクション(中山森彦旧蔵)などがあります。いずれのコレクションもその成立の歴史を反映した特徴のある内容を持ち、質量ともに優れ、様々な展覧会を通して広く知られてきました。
開館50周年を記念した今回の展覧会では、当館所蔵のおなじみの作品に福岡市美術館および九州大学文学部の作品もあわせて展示します。東西の三大コレクションの名品が勢揃いするのは、昭和61年(1986)に仙厓150年遠諱を記念して福岡市美術館で開催された展覧会以来、実に30年ぶりとなります。東京では初公開となる珍しい着色画「章魚(タコ)図」をはじめ、仙厓が手がけた多様な作品を通して、仙厓の表現世界をより広く、深く楽しんでいただくと共に、それらに表された禅の心にふれる機会となれば幸いです。」
第1章:仙厓略伝-作品でつづる生涯
第2章:仙厓の画賛-道釈人物画で画風の変遷をたどる
第3章:仙厓禅画の代表作、「指月布袋」「円相」「○△□」-禅の心、ここに集う
第4章:「厓画無法」の世界-この世の森羅万象を描く
第5章:筑前名所めぐり-友と訪ねた至福の旅をたどる
第6章:愛しき人々に向けたメッセージ-仙厓の残した人生訓を味わう
《○△□》 仙厓 江戸時代 出光美術館蔵
《堪忍柳画賛》 仙厓 江戸時代 出光美術館
《狗子画賛》 仙厓 江戸時代 出光美術館
《老人六歌仙画賛》 仙厓 江戸時代 出光美術館
《自画像画賛》 仙厓 江戸時代 出光美術館
《あくび布袋図》 仙厓 江戸時代
福岡市美術館蔵(石村コレクション)
左:《凧あげ図》 仙厓 江戸時代 右:《章魚図》 仙厓 江戸時代
福岡市美術館蔵(石村コレクション) 福岡市美術館(三宅コレクション)
《群蛙図》 仙厓 江戸時代
九州大学文学部コレクション(中山森彦旧蔵)
展示期間10月1日(土)~16日(日)
仙厓の伝記では
新潮社から出版されている
掘 和久 著
「死にとうない―仙厓和尚伝」
仙厓の生涯を文学的な文章で綴った
仙厓の魅力あふれる出色の本
この記事へのコメント
連続曇天の京都です。
頭を空にして向かいたい・・
脳の動きを止めてながめたい・・。
無駄な言葉や感想を排除する素晴らしさを写真から感じました(^^)。
美しいとか迫力があるとか画には見る人で感じ方も違うけれど、描き方に感心します。でも、そんな事ではなく描かれてるものに、言葉に、深いものを心に感じる気がします。ユーモラスだからこその笑って泣けるような。
深いなぁ~と思ってみたりの時間、嫌いではありません(笑)
仙厓も画を描き始めた頃には詳細な水墨画を描いていましたが、徐々に自由な筆運びになって、見る人に緊張を与えず魅力的な画風になっています。
森羅万象、人への眼差しのあたたかさが感じられる仙厓の人となりが現れているような気がします。
泣くことと、笑うことは表裏一体のことだと私は感じていて…仙厓の画を見ていて木の葉さんの感覚に近い感情があふれました~。
仙厓の画を眺めていると、つらい時でも内なる柔らかな心に気づかせてくれるような温かみに満ちています。難しいことを優しく表現できることが仙厓の深い教養と深遠な愛のような気がします。
こういう画を見ていると人は生かされているんだと感じます。
犬の絵も一筆書きのようなのに動きがあって驚きました。
元型というか基本となるものが人生を重ねわかっているからでしょうが
いまでも魅力的、素晴らしいですね。
報告?本日は腫れだけで傷みなし~☆
仙厓のように博識でありながら心を自由に泳がせて、ゆたかに生きることが出来れば…と、理想ですが凡人の私にはなかなか果たせぬ夢のようです~(笑)。
免疫力の強いうららさんならではの回復のようでうれしいです~☆
墨の濃淡と云い 簡略化されていながら豊かな表情を見せる人物、そして書…どのような人生を送られた方なのかも気になってきました。
"死にとうない"ッと言いながらどこか達観された何かも持ってられたような気がします。
厳しい修行をした禅僧でありながら
飄々としたその佇まいを感じ、眼差しのやさしさに
心打たれます~♪
囚われない描き方や、画賛の言葉からも
彼のユーモアや深い慈悲の念が感じられ
凄い方だったんだと思い眺めました~☆
という感じです。かなり若い頃、
仙厓の禅画の絵はがきを一枚買って、
(□△〇のやつです)何となくぼんやり
眺めていた事がありました。
飄々としたユーモアの感覚が貴重ですね。
以前にも出光美術館で仙厓の作品は見ていましたが、今回はほかの美術館からの作品も多くあって、どれを眺めていてもやさしく教えられているような気持ちになりました~。
仙厓のしなやかな線で一気に描く禅画には独特の味わいがあり、唯一無二の世界観が漂っているように感じます。さまざまな心のしがらみをほどいて行った先に行き着いた、あっけらかんとした世界が仙厓の絵から感じられ、好きです~☆