■ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌■ M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話

現在、■M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話■展
開催中の京橋・アーティゾン美術館へ。

森村は1985年にゴッホの自画像に扮する
セルフ・ポートレイト作品を制作して以来、
絵画の人物になりきる作品で評価を受けた画家。
そのすさまじいほどの執念とも言えそうな
迫力で、青木繁の代表作「海の幸」に
なり切ります。

強烈なインパクトを与える森村泰昌氏の
作品に惹きこまれまれた刺激的な体験。

海の幸1.JPG

■ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌
■M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話

2021年10月2日[土] - 2022年1月10日[月]
10:00 ー 18:00(毎週金曜日は20:00まで

「ジャム・セッション」は石橋財団コレクションと現代美術家の共演です。その第2回目に迎えるのは、森村泰昌。森村は、1985年、ゴッホの自画像に扮するセルフポートレイト写真を制作して以降、今日に至るまで、古今東西の絵画や写真に表された人物に変装し、独自の解釈を加えて再現する「自画像的作品」をテーマに制作し続けています。 石橋財団が所蔵する青木繁《自画像》(1903年)、《海の幸》(1904年)にインスピレーションを得た作品を制作するなど、森村は以前から当財団の青木作品へ密かな想いを寄せていました。このたび、改めて《海の幸》と本格的に向き合い、当作品が制作された明治期以降の日本の文化、政治、思想などの変遷史を“森村式”、略して“M式”「海の幸」として形象化し、青木への熱い想いを新たなる作品シリーズへと昇華させます。 この展覧会は、当財団コレクションより青木作品約10点と、森村作品約60点で構成されます。うち50点以上は、この展覧会のために制作された森村による新作です。森村と青木のかつてないセッションをご覧いただきます。

序章「私」を見つめる

青木繁は28年の短い生涯に、印象的な自画像を多く残した。
自意識の強い青木にとって自画像は最も理想的な芸術表現の一つ。
一方、森村泰昌が初めて青木に扮した(なった)のは2016年。
《自画像/青春(Aoki)》(no.Mo1)は
青木の《自画像》(no.Aoki)がもとになっている。

アーティゾン美術館所蔵の青木の自画像作品、
肖像写真とともに、森村が青木に扮する
セルフポート例と作品が対面。


左:森村泰昌「男」の顔 2021年
  カラー・コピー、パステル・紙
右:青木繁「顔」1903年‐04年
  色鉛筆、淡彩、紙↓左:森村 右:青木繁.JPG

青木繁「自画像」1903年 色鉛筆・紙↓青木繁 自画像2.JPG

森村泰昌「自画像/青春(習作3)」
    2016年 拡散転写方式印画↓森村 自画像2.JPG

森村3.JPG

青木繁 左:「海景(布良の海)」1904年 油彩・カンヴァス
    右:「海」1904年 油彩・カンヴァス
千葉房州の海を描いた作品青木の二人の友人によって
大切に所蔵されていた作品↓青木繁 海.JPG


青木繁「大穴牟知命」1905年 油彩・カンヴァス
   『古事記』にある物語の一場面↓青木繁 「大穴牟知命」.JPG


青木繁「海の幸」1904年 油彩・カンヴァス
横長の作品でアーティゾン美術館でもひときわ目を引く作品↓青木繁「海の神話」.JPG


第2章「海の幸」研究
森村は《M式「海の幸」》10連作の制作では
自身でメイクやスタイリング、撮影などすべてを行い制作し、
10連作で延べ85人に扮している


色合わせ02:それから↓色合わせ.JPG

色合わせ04:暗い絵↓色合わせ04.JPG

色合わせ06:われらの時代↓色合わせ06.JPG

色合わせ07:復活の日2↓色合わせ07.JPG

色合わせ09:たそがれに還る↓色合わせ09.JPG


影合わせ01↓影合わせ.JPG

影合わせ05:復活の日↓復活の日.JPG

影合わせ10:↓影合わせ10.JPG


M式「海の幸」のための衣装資料
森村自身が学生時代に来ていた靴から、新たに制作されたカツラまで…
85人に扮するための資料

衣装の展示1.JPG

扮装用小物.JPG

撮影資料.JPG

撮影現場のビデオ.JPG

M式「海の幸」展示風景1.JPG

M式「海の幸」展示風景2.JPG

森村泰昌《M式「海の幸」》2021年
発色現像方式印画、透明メディウム↓森村泰昌の「海の幸」.JPG


M式「海の幸」第2番:それから↓M式「海の幸」第番.JPG

M式「海の幸」第4番:暗い絵 2021年↓M式「海の幸:暗い.JPG

M式「海の幸」第9番:たそがれに還る 2021年↓M式「海の幸」第9番.JPG



左:森村泰昌「女」の顔4
中:森村泰昌「女」の顔3
右:森村泰昌「女」の顔2↓森村「女」.JPG

青木繁
1882年、福岡県久留米市生まれ、1911年没。明治時代を代表する洋画家。1903年、美術学校在学中に神話に取材した作品群でデビュー。翌夏、青木は、友人の坂本繁二郎、森田恒友、恋人の福田たねと房州の漁村(現千葉県館山市)に滞在し、友人たちの目にした大漁陸揚げの話に想像力をかき立てられ大作《海の幸》を制作。この作品はすぐれた構想力と大胆な表現法によって注目され、完成か未完成かの議論を呼ぶなど大きな反響を呼んだ。デビューの頃の《自画像》や、神話に着想を得た 《大穴牟知命(おおなむちのみこと)》(1905年)、《わだつみのいろこの宮》など青木の代表作が本展で見られる。


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森村泰昌
1951年、大阪市生まれ。1985年、ゴッホに扮したセルフポートレイト写真でデビューして以降、国内外で作品を発表する。2014年、ヨコハマトリエンナーレのアーティスティックディレクターを務める。近年の個展に、「森村泰昌:自画像の美術史―「私」と「わたし」が出会うとき」(国立国際美術館、2016年)、「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」(原美術館、2020)、「ほんきであそぶとせかいはかわる」(富山県美術館、2020)等。2018年、大阪北加賀屋に「モリムラ@ミュージアム」を開館。著書は、『自画像のゆくえ』(光文社新書)ほか多数


アーティゾン美術館1.JPG★アーティゾン美術館
https://www.artizon.museum/
〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-2
JR東京駅(八重洲中央口)、東京メトロ銀座線・京橋駅(6番、7番出口)、
東京メトロ・銀座線/東西線/都営浅草線・日本橋駅(B1出口)から徒歩5分

この記事へのコメント

木の葉
2021年11月25日 18:12
また初めて見る画家さんです。
面白い画風。ここで紹介されて、知る作品。
昔の海外の有名な画家さんしか、テレビとかで紹介されませんものね、残念な事で。
有難う、Komichiさんです! 素敵な景色もです!
2021年11月26日 14:14
なりきりセルフ・ポートレートの方ですね。
石橋財団コレクションとのコラボという事になれば、
『海の幸』の登場人物を、全部やるんだろうなぁ
という予想はつきましたが、あの原作から
こんなに幾つものバージョンを制作するとは…。
第2番「開化日本」編も面白いし、戦場のイメージに
置き換える発想も凄いなと思いました。
原作の持つ多様な側面を、こんな風に引き出すのかと
感心しきりです。絵画風の仕上げも見事ですね。
2021年11月27日 13:52
森村泰昌さんという方は、実にユニークな芸術家なのですね。
セルフポートレートから原作をベースにした前衛的な作品まで。
こういう表現もあるんだと驚かせられます。
青木繁「海の幸」は有名ですね。あらためてその深みが魅力的だと思います。
この作品の強烈な印象がさまざまな創造を掻き立てるのでしょうね。
komichi
2021年11月27日 21:44
木の葉さん、こんばんは!
名画の作品になり切ることで、そのうちにある
感覚を表現される作家さんで、以前から
写真で作品を眺めることはあったのですが
今回初めて眼で見て、強烈な刺激を受けました。
この展覧会では森村氏の短編映画のような動画も
上映されていて、興味深かったです。
komichi
2021年11月27日 21:52
yasuhikoさん、こんばんは!
森村氏はもう徹底的に青木繁の「海の幸」を
彼一流の解釈で解剖していました~!
とことんやることの凄みや画力がつよく感じられ
圧倒されました。
青木繁の自己顕示欲と向き合うような
森村泰昌のエネルギー溢れる解釈とその緻密な表現が
見事でした~☆



komichi
2021年11月27日 22:41
ミクミティさん、こんばんは!
森村泰昌さんは、以前から名画を模したセルフポートレートを
作品にされています。ゴッホの自画像やフェルメールの少女などに
自ら扮し、その内側に入り込んだようなポートレートで
驚かせてきました。
今回の展覧会では、青木繁の「海の幸」を考察した作品で
大胆な発想で迫っていました。
青木繁も想像しえない創造の力で見る側を圧倒します~☆